借景の魅力とは?
建築家・山口誠と写真家・公文健太郎がその答えを求めて旅にでます。

日本庭園における借景について考え始めた建築家・山口誠は、写真家・公文健太郎に声を掛け旅に出た。二人は全国の名園を巡りながら、日本の文化を考え、借景の魅力を探している。それをカメラに収め、さらに出来上がった写真を見て新たな発見をする。そこには、異なる素材が並ぶ「隣り合うマチエール」がありました。

ふたり旅 (公文健太郎 ✕ 山口誠)

二人の旅は、東京の名園で発見した新旧の風景が混じり合う現代の新たな借景にはじまり、歴史が色濃く残る京都の日本庭園の細部に宿る風景にいたる。それは建築家と写真家の異なる二つの目で発見した日本庭園の魅力である。そして、旅は庭園からもはみ出し発展していく。

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ひとり旅 (山口誠)

海外のプロジェクトを数多く手掛けているなかで、何を手がかかりとしてデザインをするのかを、建築家・山口誠はあらためて立ち止まって考えることにした。そこで母校の東京芸術大学に戻り、日本建築史の研究室で博士課程に在籍する。そんな時、日本庭園の借景に現代建築がなっている様子をみて、自然の風景のようになるようなデザインを追い求めてきた自分のスタンスとの共通点に気がついた。そこから借景庭園をめぐる、ひとり旅を始めることにした。

  • 公文健太郎

    公文健太郎

    写真家 1981年生まれ。ルポルタージュ、ポートレートを中心に雑誌、書籍、広告で幅広く活動。同時に国内外で「人の営みがつくる風景」をテーマに作品を制作。近年は日本全国の農風景を撮影した『耕す人』、川と人のつながりを考える『暦川』、半島を旅し日本の風土と暮らしを撮った『光の地形』などを制作。 www.k-kumon.net

  • 山口誠

    山口誠

    建築家 1972年千葉県生まれ。東京芸術大学大学院建築専攻修士課程修了。2001年に山口誠建築設計事務所、2007年に山口誠デザイン設立。国内外でプロジェクトを手がけ、高い作品性は世界的な評価を得ている。 www.ymgci.net